研究室で『桐島、部活やめたってよ』を見ました。
この作品は朝井リョウ原作の映画です。2013年、『何者』で第148回直木賞受賞したのが記憶にあたらしいですね。僕も『何者』は読みました。それにしてもエグい。この人の作品はなんでこんなに残酷なんでしょう。
高校が舞台となっていて、他の人の感想を読むと“スクールカーストを克明に描き出した作品”とか“登場人物の実在感がすごい”とか“想像力が爆発する”とかいった感想が多いです。もちろんそこもこの作品をスバラシイものにしているポイントだと思うのですが僕が一番強く感じたのは“才能と諦め”でした。
ミカ
「お姉ちゃんは超えられない」
ヒロキ
「結局できるやつは何でもできるし、できないやつは何もできないっていうだけの話だろ」
野球部のキャプテン
「ドラフトが終わるまでは…」
映画部のマエダ
「映画監督は、無理」
キャプテンがドラフトが終わるまで云々ってところは滑稽で笑えるところだと思うんだけども、あれがすごく良かった。あの人を滑稽だなって思うことはつまり、現代の僕達は“普通”の感覚として「無理でしょwww」って思っちゃう、「無謀な夢見てんじゃねーよ。もっと現実見ろよ。部活なんかやってないで受験勉強しろよ。」ってなってるってことなんだよね。
だから、なに?
って感じなんだけどさ。自分の中でもね。
だからこそマエダの言葉は重い。自分の無力感をはっきり認めてもただ何もせず生きてるわけじゃない。無気力じゃない。
で、最後にゾンビ?の言葉に繋がる。
「戦おう、ここが俺たちの世界だ。俺たちはこの世界で生きていかなければならないのだから」
そうだ!(武器が無くても)戦おう!!
…『桐島』は学校の人気者。スターと言っても過言ではない人物。その『桐島』がある日突然バレー部を辞める。やっぱりそれはみんなにとってすごくショックだったと思う。誰にとっても『桐島』はスゲーやつ。でも、その桐島が諦めちゃう。ショックだよね。だって『桐島』が諦めちゃうんなら「僕には何もできない」じゃん。
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